聴いてきた♪ 福間洸太朗@藤沢リラホール

概要

日時:2020年12月12日(土)14:00~
場所:藤沢リラホール
出演:福間洸太朗(Pf)
曲目:~ベートーヴェン生誕250年記念~
 ベートーヴェン 4声フーガ Anh.57
 ベートーヴェン ピアノソナタ第30番 Op.109
 ベートーヴェン ピアノソナタ第31番 Op.110
 ベートーヴェン ピアノソナタ第32番 Op.111

年内のピアノリサイタル聴き納め

コロナ禍で激変した音楽鑑賞界隈。春先にはすべてのコンサートがなくなり、その状況でもいろんな演奏家がそれぞれのやり方で「できること」を模索し、それを私たちは応援して。夏以降ようやく戻ってきたコンサートも、コロナ禍以前とはやはり「違う」様相を残しつつも、それでも、こうして“推しピアニスト”のリサイタルが聴けるところまで来たのは感慨深い。

私にとっては、年内最後のピアノリサイタル。それを、この上なく安心して聴ける福間洸太朗さんのリサイタルで、しかも、大好きなベートーヴェンの最後の3つのソナタで締めくくれるなら、そりゃ行きますよ、万難排して。
9月のハンマークラヴィーアを聴きにいけなかったのは残念なんだけれど、ハンクラ弾いたあとで、この年末の30番、31番、32番 なんだろうなぁ。べートーヴェンをリスペクトされてるんだなぁと思わずにいられないです。

主催(ホール)の配慮も万全


藤沢リラホールという会場は初めてだったけれど、多少、ホール内に古さは感じるものの、海外で福間さんがよく演奏されているような(写真で見るだけですけどw)広めのサロンホール。
前日に主催者からメールが送られてきて、朝11時からホール1Fで座席指定できるということでしたが・・・そんなに早く行っても時間を持て余すし、希望する上手側後方はきっと最後まで残るだろうと思っていたので割とギリギリに行く。
案の定、上手後方の席は空いていて、ラッキー♪ 

ホールは5Fにありますが、エレベーターは「密」回避のため、1回に5人ずつしか乗せない。それも前日のメールに書いてあったので、混乱もなくスムーズに運営されていた。
5Fに到着すると、受付で手指消毒、チケットを見せて自分でもぎり、プログラム冊子を自分で取る。

ホール内に入って、自分の座席につく。通路を挟んでいるので、サロンホールにありがちな「後頭部ビュー」にもならず、荷物も隣の空席に置けて快適♪


鑑賞記

前半


4声のフーガ
“Dona Nobis Pacem”。
もう、本当に、今年はこれしか言葉が見つからないというか・・・。福間さんもそうなんだろうなぁ。

いったん退場し、ふたたびステージに現れた福間さん。
いよいよ本編。

ピアノソナタ第30番、第31番
福間さんは、もともと、ピアノソナタは全楽章一気に弾かれるピアニストです。(楽章間で汗ふいたり鍵盤拭いたりしない!) 楽章間の「間」も彼にとっては演奏そのもので、だからこそ、1曲がとてもスケールの大きい演奏になって、大好きなのです。
今回は、30番と31番を一気に弾かれました。 あぁ、福間ワールドだわ~♪
30番の冒頭の優しい音から福間さんらしい音楽だなぁと感じる。実にクールで端正。30番の最後の和音から、絶妙な間合いで31番が。31番の最後のフーガに向かう前のcrescの和音(←私にはこの和音、鐘の音に聞こえる)が心に刺さって、うるっと来てしまう。

そして、無粋な楽章間、曲間の拍手はなかったことも嬉しい。福間さんの奏でる音楽を一緒に感じてたということなんだと思う。

後半

ピアノソナタ第32番

最後の3つのソナタと括られますが、(30番+31番)+32番 というふうに私自身は受け止めていて、だからこそ、前半に(30番+31番)を一気に弾いてくれた福間さんには、もうそれだけで嬉しいのですが、そのあとに控える32番。 期待いっぱいです。

この曲の冒頭の減七和音。プログラムの解説に書いてあったとおりに思う。
私はこの第1楽章は人生の最初から最後までが描かれていると感じていて、だからこそ冒頭は「雷鳴」と書かれていたのがとてもツボにはまった。曲が進むにつれ、「そうなんだよ、そうなんだよ」とうなずきながら聴く。
音のひとつひとつが美しく、ひとつひとつが輝きを持った生命というか。自分の前半生のいろんなシーンを思い出しながら聴く。
第2楽章、こういうご時世だからか、なおのこと、涙なしには聴けない。
後半生、悔いないように生きようと思った。

聴衆も最後の響きが消えて、福間さんが現実に戻ってこられるのを確認してから拍手♪ 
もう、聴衆も素晴らしい♪

アンコール:バガテル Op.126/3

余韻を楽しむ帰途

終演後、サイン会ありました。

ここのホールのホワイエはとても狭いので、サイン会は、ホール内(ステージ上)で行われるようでした。いつもならサイン会に並ぶ私ですが、今日は時間がかかりそうだったのと、それを待っている間に余韻をなくしてしまいたくなかったので、そそくさと退場。イヤホンで福間さんのCD(←春先に購入済み)の32番を聴きながら帰宅。
(↓これね)

福間さん、ほんとに良いピアニストさん♪
29番、30番、31番のCDも出してほしいなぁ。